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放射能汚染が、ついに東京湾まで迫ってきた。湾や河口付近の海底にセシウム泥が堆積しているというのだ。 近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)の調査によると、荒川河口の若洲海浜公園近くの地点では、平均濃度が8月に308ベクレルだったのが12月には511ベクレルと上昇しているという。 東京湾は入り口が狭く、水の出入りが少ない閉鎖的な状況だけに汚染がとどまってしまう危険性がある。 東京湾でとれた魚を食べても大丈夫なのか。 環境ジャーナリストの天笠啓祐氏が言う。 「福島原発から放出された放射能は、草むらの多い山に蓄積し、雨や雪によって利根川、江戸川、荒川などの川に流れ込んでいます。川の底や河口近辺、そして数年かけて東京湾全体の底に蓄積していくでしょう。放射性物質は、土に付着するため海底にたまります。今後、底生魚の汚染はひどくなる可能性があります。また、海藻類も注意が必要です。常に放射能汚染濃度を測ることが重要です」 東京湾でとれる魚でいえば、アナゴ、スズキは要注意だ。数カ月後には潮干狩りの時期だが、もちろんアサリなどの貝類も汚染されるだろう。東京湾内の汚染濃度のピークは2年後とみられている。放射性物質の流出はまだ収まる気配はないだけに、さらなる影響が心配だ。 (日刊ゲンダイ2012年3月6日掲載)東京湾の放射能 アサリやアナゴは大丈夫なのか
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2012-04-07(Sat) 00:00 ニュース
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