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一キログラム当たり九・一ベクレルの放射性セシウムが検出された県産ミカンを小学校の給食に出している川崎市は九日、幸区の小学校で八日に出した給食を二膳分丸ごと検査した結果を発表した。県産冷凍ミカンを含む献立で、放射性セシウム濃度は検出限界の同一ベクレル未満だった。県産冷凍ミカンをめぐっては横浜市が給食に提供しないことに決めたが、川崎市は「丸ごと検査でも問題ない。出し続ける」としており、保護者からは不満の声も出ている。 (山本哲正)
検査は二回目で、四月十九日の検査でも同じ結果だった。市は食材の検査を中心にし、丸ごと検査に消極的だったが、不安の声を寄せた一部の保護者らに応えた。
市教育委員会健康教育課は「ミカンを一キログラム食べる子はいない。口に入るのは微量」と繰り返しており、それを数字で裏付けた形だ。同課は「(四月の)丸ごと検査の結果を市のホームページに掲載したが、保護者の反応はほとんどなく、問題ない。冷凍ミカンはこのまま九月まで出し続ける」とする。
ただ、保護者からは「汚染の少ないものと混ぜて薄めれば、放射性物質濃度が下がるのは当たり前。使い続ける理由にできるという考え方が理解できない。『事前に汚染が分かり、避けられるはずの食材を子どもたちに出さないで』という親の思いとすれ違っている」(中原区、小三の母親)と疑問の声も出ている。
八日の給食に冷凍ミカンが出された幸区の小二の母親は「今回は子どもに『食べないで』と言い忘れて、『食べた』と聞かされた。横浜市のように、そもそも出さないでほしい。業者に配慮する発言をする川崎市長は何を優先しているのか。親としてはたまらない」と話していた。 丸ごと検査「問題なし」 給食にミカン 川崎市、今後も食べずに先生に投げつければいい。
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2012-05-20(Sun) 21:00 ニュース
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