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新潟県警新潟東署などは17日、県産コシヒカリ100%と偽ってブレンド米を販売した大阪府の米穀店経営者ら3人を不正競争防止法違反(偽装表示販売)容疑で逮捕した。
捜査関係者によると、店の記録から福島県産米を大量に仕入れていたことが分かっており、県警は、原発事故の影響で価格が下落した福島県産米を混ぜ、利益を得ようとしていた可能性もあるとみて、動機やコメの入手経路を調べている。
逮捕されたのは大阪府藤井寺市藤ヶ丘、「松井米穀店」経営、松井義幸(57)と同市古室、同店従業員で長男の敬介(29)、同松原市天美南、同店従業員中本友一(56)の3容疑者。
発表によると、3人は共謀して今年3~4月、ブレンド米を「新潟県産コシヒカリ」「単一原料米」などと偽装表示した袋に入れ、インターネットを通じて5都県の男女5人に計50キロを計約2万6000円で販売した疑い。
捜査関係者によると、義幸容疑者らは店頭販売では偽装表示のコメを販売していなかったといい、インターネットで売る分だけ偽装販売していたとみられる。同店のホームページには「新潟県産100%コシヒカリすべてを十全に備えた珠玉のお米」などと記載されていた。
コメ袋は自社でデザインし、大阪府内の業者に製造を依頼。店の記録では、福島県産の「はえぬき」を大量に仕入れており、県警は、義幸容疑者らが原発事故の風評被害で価格が下落したコメを安く仕入れていたとみている。
調べに対し、義幸容疑者は「不正の目的は知らない」、敬介容疑者は「配合はよく知らなかった」、中本容疑者は「社長の指示で配合した」と話しているという。
県は2009年度から、県産コシヒカリのブランドを守るため、全国で販売されている県産米のDNA検査を実施。昨年8~9月に今回摘発された店を検査したところ、20粒中12粒がコシヒカリ以外だった。
県食品・流通課は「悪質性が極めて高い」と判断。4月に刑事告発に踏み切っていた。同課は「悪質な業者の逮捕は当然の結果。引き続き告発も視野に調査を行い、県産米の信頼確保に取り組みたい」としている。
(2012年5月18日15時35分 読売新聞)新潟コシヒカリ100%を偽装、福島米混合か
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2012-06-08(Fri) 12:00 ニュース
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